【社宅管理代行・アウトソーシング】
社宅管理の
サービス比較と業務内容

福利厚生の一環として、従業員に社宅を提供している企業は少なくありません。人事労務においてはこの社宅管理業務が大きな負担になっており、トラブルになるケースもしばしばあるようです。ここではまず、社宅管理業務とはどのようなものなのか、また、トラブルを起こさないための管理規定について解説します。

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社宅管理業務とは

「社宅」には、企業が直接保有するものと、一般の賃貸住宅を借受けて「社宅」として使用する借上げ社宅、その他に他の企業と共用して使用する寮などがあります。

当該企業の従業員が利用の条件となりますので、退職すると同時に「社宅」を退去することになります。一定の条件を定めた「社宅管理規程」を定めて管理しているのが一般的です。

「社宅」への入居と退去の管理、火災・災害の予防および建物の保守点検等が、社宅に関する主な業務です。以下に項目として記します。

1入居条件の設定、見直し、入居希望者の受付、審査
従業員本人の入居対象基準、入居条件、入居期間などの諸条件を定めます。その他、入居者や同居人は配偶者、子供、扶養する父母、祖父母、兄弟姉妹などに制限するのが一般的です。特別な事情がある場合を考慮して、「そのほか会社が認めた者」としておくとよいでしょう。もし、同居家族に変更が生じる場合は会社に報告させます。
2借上げ社宅の契約交渉(更新交渉)
社宅の管理に関しては、業務を担当する部署をはっきりさせておきます。管理業務としては、社宅台帳や備品台帳の記入、管理人の報告に基づき、毎月その管理状況を責任者に報告することなどがあります。同居者の増減や、修理などの状況については、しっかり報告させるようにしましょう。
3入居期限が近づいた者に対する通知
4「社宅」に管理人がいる場合、管理人との連絡
また、社宅管理人を置く場合もあります。管理人には人退出時の立ち会いや建物や設備の点検、火災および盗難予防などの業務を行ってもらいます。
5日常の保守と点検、安全衛生管理
建物や設備を清潔に保ち、入居者の衛生に努めなければならないこと、災害などの際に臨機に最善の処置を行い、会社の指示に従って行動しなければならないことなどを定めておきます。そのほか、同居人に伝染病患者やその疑いがある者が出たときは、会社に届け出をすることも定めておく必要があります。
6修理工事を必要とする場合は、工事業者の手配
7防火訓練の実施などの防災対策
8その他
社宅を移転または廃止する場合や、会社の都合でほかの社宅へ転居させる可能性も考慮して、必要な事項を定めておきます。また、転居費用の負担などについても規定しておきます。あらかじめ社宅使用誓約書に「会社の都合により移転する際は、会社の指定する期日までに立ち退くとともに、立ち退き料等を請求することはありません」などの文言を入れておくのもよいでしょう。
会社を辞め、社宅に家財道具や荷物を残したまま無断退去してしまった従業員がいる場合、勝手にこれらの私物を処分することはできません。通常は、家族や親族に連絡をして引き取ってもらうなどの方法が考えられます。
または、あらかじめ社宅使用誓約書において、家財道具等を「退去期限までに搬出しない場合は会社に随意処分を委ねる」旨の合意を取り付けておくとよいでしょう。退職手続きをしないままいなくなってしまうような場合に備えて、無断欠勤が○日以上続くと退職扱いになる旨を、就業規則に定めておきます。

社宅管理規程の制定と項目

入居者とのトラブル防止のため、「社宅管理規程」を作成します。

<参考モデル>社宅・寮管理規定

第1条(目的)

この規定は、会社が所有もしくは会社名義で借り上げた社宅および寮の管理運営に関して定めるものである。

第2条(入居資格)

社宅および寮を使用できる者は、次の通りとする。ただし、会社が特に必要があると認めた者を入居させることができる。

  • 1社宅を使用できる者は、扶養家族を有する社員およびその家族(3親等以内の者に限る)とする。
  • 2寮を使用できる者は、独身の社員および業務上の都合により単身赴任する社員であって自宅から通勤困難な者とする。

第3条(管理担当)

社宅および寮の管理運営は会社が行う。

第4条(入居申し込み)

社宅および寮に入居を希望する者は「社宅・寮入居申込書」に必要事項を記載し、所属長を経由して会社に提出しなければならない。

第5条(入居手続き)

会社は、入居を許可した社員に「入居許可証」をもって通知する。入居の許可を受けた者は、指定の期日内に「社宅・寮入居誓約書」を所属長を経由して会社に提出の上、入居しなければならない。

第6条(入居)

入居を許可された社員は、申し込んだ入居開始日(会社が指定した日があるときはその日)より2週間以内に入居するものとする。なお、この入居期日を過ぎてもなお入居しないときは、入居の許可を取り消すことがある。

第7条(社宅・寮の変更)

会社は、施設の管理運営上の事情によって、社宅および寮の入居者に対し、ほかの施設へ移転を求めることがある。入居者はこれを拒むことはできないものとする。

2. この場合の移転費は、会社負担とする。

第8条(入居期間)

社宅および寮の入居は、入居者が○歳に達したとき、または入居期間が○年に達したときを限度とする。この場合、入居者は必要な手続きを完了の上1か月以内に退去しなければならない。

第9条(入居者の異動)

入居する家族および同居人に異動があったときは、1か月以内に会社へ届け出なければならない。

第10条(長期留守)

社宅および寮の入居者は、○日以上の長期にわたり留守をするときは、あらかじめ会社へ届け出なければならない。

第11条(使用料)

入居者は、間取り、施設維持費用などを勘案し、別に定める使用料を支払うものとする。

2. 使用料は、月額で定め、毎月の給与から当月分を控除する。ただし、月の給与計算期間の途中において入居または退去する場合は日割り計算する。

第12条(会社の費用負担)

会社は、次の費用を負担するものとする。

  • 1施設の維持保全のために必要な費用
  • 2施設の増改築費用。
  • 3そのほか会社が必要と認めた費用

第13条(入居者の費用負担)

社宅の入居者は、次の費用を負担するものとする。

  • 1電気、水道、ガス使用料
  • 2施設の清掃等の衛生費および町内費
  • 3そのほか施設ごとに定める居住に必要な費用

2. 寮の入居者は、次の費用を負担するものとする。

  • 1電気、水道、ガス使用料
  • 2給食を行う寮においては、その給食に要する費用
  • 3そのほか施設ごとに定める居住に必要な費用

第14条(退去の手続き)

入居者は、社宅を立ち退くときは、少なくとも○週間前にその旨を、所属長を経由して○○部長に届け出なければならない。

第15条(退去事由)

入居者が次のいずれかに該当するときは、定める期限までに家族および同居人とともに退去しなければならない。ただし、特別な事情があると会社が認めるときは、○か月の範囲でその延期を認めることがある。

  • 1退職または解雇されたとき:期限○日
  • 2転勤または転居のとき:期限○日
  • 3この規定に違反して退去を求められたとき:期限○日
  • 4施設の移転、廃止等により転居を求められたとき:期限○日

2. 前項の場合の移転費用は、入居者負担とする。ただし、会社が転勤を命じるときは、別に定める基準で会社が費用を負担する。

第16条(原状回復)

入居者が社宅または寮を退去するときは、原状に回復して明け渡すものとする。

第17条(弁償)

入居者が不注意など自己の責任で建物および付属設備を破損などしたときは、原状回復に要する費用を居住者が弁償しなければならない。ただし、会社が費用負担を免除したときはこの限りではない。

第18条(衛生)

入居者は、会社の定める衛生上必要な措置を遵守し、衛生面の保持に努めなければならない。

第19条(入居者の義務)

入居者は、誠実にこの規則を守り、建物とその設備を大切にし、常に健康的かつ衛生的で住みよい生活環境を作るよう努めるとともに、社宅、寮のほかの居住者、または近隣の人々に迷惑を掛けないように努めなければならない。

第20条(禁止事項)

入居者は、次に掲げる行為をしてはならない。

  • 1施設の付属設備を増改築、模様替えなどをすること
  • 2施設の本来の使用目的以外に使用すること
  • 3許可なく家族以外の者を宿泊させること
  • 4入居の許可を受けた者以外の者を入居させ、または転貸しすること
  • 5ペットを飼育すること
  • 6施設内に火気や危険物を持ち込むこと
  • 7そのほか、施設ごとに定められた入居上の指示に反すること

第21条(入居者の責任)

入居者は、家族および同居人に対してこの規定を守らせるものとする

第22条(罰則)

この規定に違反した入居者に対しては社宅からの立ち退きを命ずることがある。

附則(実施期日)

1.この規定は、平成○○年○月○日より実施する。

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