給与計算をアウトソースして、コンプライアンスは守れるの?

給与計算をアウトソースして、コンプライアンスは守れるの?

「コンプライアンス」。昨今よく耳にする言葉です。給与計算などの外部委託を検討している企業からも、「コンプライアンス上の理由から、ペイロール業務をアウトソーシングしたい」という声がよく聞かれます。一方で「給与計算をアウトソースして、コンプライアンスは守れるの?」と疑問をもつ方も多いのが現状です。
欧米で給与計算のアウトソーシングが広く普及している一方で、日本企業は人事情報をアウトソースしたがらない傾向がありました。日本でもアウトソーシングの利用が広まり始めたのはつい最近のことです。給与計算のアウトソーシングとコンプライアンスの関係について詳しく見ていきましょう。

iconコンプライアンスとは?

コンプライアンス(Compliance)とは、一般的に「法令遵守」と訳されます。企業が守るべきなのは、民法・刑法・商法・労働法・税法・独占禁止法などあらゆる分野における法令のほか、業界内の取引慣習や行政の通達、取引先と取り交わした契約、約款なども広い意味ではコンプライアンスに含まれるでしょう。

ただし、コンプライアンスというのは、ただ単純に「法令を守ればよい」「法で罰せられなければなにをしてもいい」というわけではありません。企業は社会的な責任を負う立場として、その裏にある社会的通念や法の精神をきちんと理解した上で、法令を遵守しなくてはいけないのです。

こう書くと、コンプライアンスはビジネスの成長をさまたげているように感じるかもしれません。グローバル化のもと、ありとあらゆる分野で企業間の競争が激化している昨今、可能な限りの手段を使って利益を確保していかなければいけない局面にたたされた場合、きれいごとだけでは乗り切れない場面もあるかもしれません。

しかし、きちんとした企業理念にのっとって社会的責任を果たしている企業に対しては、消費者や取引先からの信用も厚くなるものです。

ソーシャルメディアの発達でネガティブな情報ほど拡散しやすい昨今、コンプライアンスに基づいた行動をしているかどうかは、すぐ明らかになってしまいます。中でも、株主に対して説明責任を負わなくてはいけない上場企業ほど、社内のコンプライアンスには敏感になる必要があります。

icon給与計算をアウトソースすることで発生するリスク

給与計算業務をアウトソースする際に、ステークホルダーとなる社内の部署は、経理、総務労務、人事、ITなどの管理部門です。これらの部署は間接部門ですが、同時に会社の機密情報や人事などの個人情報を扱う「心臓部」でもあります。

昨今、個人情報の流出に対する社会の目が厳しくなっていることもあり、企業の中には「機密情報を外部に委託して万が一のことがあれば、それこそコンプライアンス違反になる」とネガティブになるのも無理はありません。しかし、冷静になって考えると、
「社内システムの構築を外部のSierに委託する」
「新製品のマーケティングを外部の広告代理店に委託する」
「中途採用を外部の人材会社に委託する」
など、個人情報や機密情報を扱う業務の外注は、どこの企業でも実は広く行われていることではないでしょうか。そう考えると、給与計算業務にのみ神経をとがらせる必要はないことがわかるはずです。

昨今、企業にとってリスクになっているのが、「労務コンプライアンス」です。労働関係の法令違反の典型的な事例として、大手ハンバーガーチェーンの店長が、未払いだった2年分の残業代の支払いを求めて裁判を起こした件があります。こうした事例が発生し、「ブラック企業」というイメージが広がると、人材を採用しにくくなるばかりでなく、業界内や取引先からの印象も変わってしまうでしょう。

給与計算を外部に委託するには、人事データや経理データを整理する必要が出てきます。第3者の目を介入させて社内の人事情報を改めて整理することで、社内の労務コンプライアンス向上にもつながるはずです。

iconリスク回避のために出来ること

給与計算のアウトソーシングは、業務の俗人化を防ぐことにもつながります。給与計算に限らず、ある業務を長年決まった人物が独占していると、業務がブラックボックス化してしまいます。突然その人が退職したり休職したりした場合、業務の引き継ぎがまったくできないだけでなく、不正の温床にもなりかねません。

また、社内で同僚や上司の給与やボーナス額を他のスタッフが把握しているということはありませんか。本人が吹聴しない限り、経理や人事にかかわるスタッフがもらしたとしか考えられません。

こうした状況こそが、個人情報の流出、ひいてはコンプライアンス違反だといえます。経営リスクにつながりかねないこうした事例を回避するためにも、機密情報の取り扱いに精通したアウトソーシング業者との連携が必要です。

iconまとめ

給与計算のアウトソーシングとコンプライアンスの関係についてみていきました。このように、給与計算のアウトソーシングを活用することで、さまざまな面からコンプライアンスの向上に寄与することができるのです。

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