初心者でもわかる給与計算の正しい方法!給与の基礎知識から解説!

給与計算はどのようにすればよいのでしょうか。単に支給額を計算するだけでなく、差し引くべき項目が複数あります。これらが複雑なため、計算方法が良く分からず困っている人は多いでしょう。 この記事では、給与計算前に覚えておくべき知識や準備しておく事柄、そして給与計算の3ステップを解説します。ぜひスムーズに給与を計算する参考にしてください。

給与計算前に覚えるべき基礎知識

給与計算前に覚えておくべき基礎知識を見ていきましょう。

給与=差引支給額

給与総額は基本給や残業代、交通費、資格手当などを併せた額です。基準内給与と基準外給与に分類されます。 基準内給与は、基本給と手当てです。基本給には生活給や職務給などが含まれ、手当てには資格手当、皆勤手当などがあります。基準外給与には、残業代や深夜手当などが含まれます。 一方、控除額は税金や保険料が対象です。具体的には健康保険料や所得税、厚生年金保険料などがあります。これらは国民それぞれが自分で納めるものですが、被雇用者の場合は事業主が天引きして代理で支払います。

賃金支払い5原則

賃金の支払いにおいては、労働基準法第24条で定められた5つの原則が存在します。

・賃金は通貨で支払う
小切手や物品ではなく、現金で支払います。ただし、本人が同意した場合、銀行預金口座への振り込みが認められます。
・本人に直接支払う
親や代理人などではなく、必ず本人に支払います。
・全額払いする
事業主の都合で、積み立てや繰り越しをしてはいけません。
・毎月1回以上支払う
賃金は必ず毎月1度は支払わなければなりません。ただし、賞与などの例外もあります。
・期日を特定する
何月何日に支払うのか明確に定めます。

上記の5原則に違反した場合、30万円の罰金が科されることがあります。

給与計算の準備

給与計算を行う前に準備すべきことを紹介します。

給与計算のタイミング

給与計算は、給与支払いの3日前までに完了するようにしましょう。残業時間の集計や保険料の改定有無の確認もここまでに終わらせておきましょう。支払日前日までには、給与明細書を作成しておき、銀行振込の場合は銀行が定める期日に間に合うように手続きをおこないましょう。

就業規則・給与規定の整備

従業員が10人以上の企業は、就業規則を定め、労務所に届け出なければなりません。従業員が10人未満であっても、話をスムーズに進めるために整備したほうがよいでしょう。 就業規則には、以下の3つの情報について必ず記載しなければなりません。

  • 労働時間(休日や始業・終業時間など)
  • 給与の決定、支払い方法、支払日など
  • 退職

給与規定は、就業規定の中で給与に関して定めた部分のことです。これを基にして具体的に給与を算出するため、就業規定と別途詳細に定めることが多いです。

従業員情報の収集・管理

給与計算の際には、各従業員の職種や勤務年数などのデータが必要になるためです。具体的には、以下のようなデータをもとに給与を計算します。

  • 職種・役職・勤務年数:基本給
  • 住所・通勤経路:交通費
  • 家族構成:家族手当
  • 年齢:保険料など

このほか、企業独自の手当てなどがある場合は、それに応じたデータを収集しなければなりません。

法定休日などの時間外労働に関しては、下記の記事で詳しく解説しておりますので、そちらをご覧ください。

給与計算における法定休日・法定外休日の違いは?休日労働の賃金解説

従業員の勤怠管理

誰がいつ何時間働いたのかによって給与が変動します。特に残業代や深夜手当などを算出する際には、正確な勤務時間が必要になります。 勤務時間の把握にはいくつかの方法がありますが、自己申告は推奨されていません。できれば、ICカードや勤怠管理システムなどを用いた正確な管理体制を構築したほうがよいでしょう。

給与計算の方法3ステップ

給与計算の3ステップを見ていきましょう。

1.支給額の計算

給与総額は、基準内給与と基準外給与を区別して計算します。 基準内給与は給与規定によって定められているため、複雑な計算は必要ありません。たとえば、アルバイトであれば時給と勤務時間をかけたものになるでしょう。正社員であれば、家族手当などが加算されます。 基準外給与は残業代や深夜手当など、毎回変動する給与です。勤怠管理情報をもとに、毎月算出しましょう。 ただし、この時に通勤手当や日直手当など、非課税の手当は別に計算しておきましょう。基準外給与の一部ではありますが、ステップ3で税金を計算する際に区別する必要があるためです。 これら基準内・基準外給与を合わせたものが、給与総額となります。

2.保険料の計算

保険料には雇用保険料、健康保険料、厚生年金保険料が該当します。それぞれ、以下の表を基に算出します。

・雇用保険料:雇用保険料率表(厚生労働省)

・健康保険料:都道府県ごとの保険料額表(全国健康保険協会)

・厚生年金保険料:保険料額表(日本年金機構)

社会保険料の計算や厚生年金保険料の計算に関しては、下記の記事で詳しく記載しております。詳細な計算に関して理解を深めたい方はそちらの記事をご覧ください。

給与計算における社会保険料の計算方法って?種類別に徹底解説!

給与計算における厚生年金保険料の正しい計算方法とは?注意点も解説

3.所得税・住民税の計算

所得税と住民税は、源泉徴収税として差し引きます。 所得税は、課税所得に税率を掛けて算出します。この時の課税所得とは、給与総額から保険料を差し引いた数値です。ただし、給与総額のうち、課税対象にならない一部の手当(通勤手当など)は除いて計算します。税率は、国税庁が公表しているものを参照しましょう。

一方、住民税は前年の収入によって定まります。その年に支払う額を12で割り、毎月分割払いする形式になります。そのため、その都度金額を計算する必要はありません。毎年5月頃に金額が記載された通知書が市区町村から送られてくるので、その金額を納めましょう。 ここまでの3ステップを終えた後、以下の計算式で給与を算出します。

・給与総額(ステップ1)-保険料(ステップ2)-税金(ステップ3)

その後、給与明細を作成し給与の振り込みや税金の納付を行いましょう。

所得税を控除した給与の計算方法を知りたい方は下記の記事で解説をしております。そちらをご覧ください。

給与計算における所得税を解説!所得税計算のポイントとは?

給与計算を効率化するコツ

給与計算を効率化する方法の1つに、給与計算代行サービスや給与計算ソフトの利用があります。 給与計算代行サービスでは、外部の業者に給与計算をアウトソーシングできます。すべて任せられるため、もっとも効率化できる方法といえるでしょう。ただし、社内の情報を外部の業者に預ける以上、情報漏えいなどのリスクがあります。

一方、給与計算ソフトは勤怠管理データから自動で給与を算出できるなど、作業を円滑化する機能を備えています。給与明細などの書類も簡単な操作で作成可能です。代行サービスほどではありませんが、作業の負担を大幅に軽減できるでしょう。

給与計算の正しい方法を理解し、業務の効率化を!

給与計算の前に、以下の2点を確認しましょう。

  • 給与は差引支給額である
  • 支払いには5つの原則がある

計算のために、以下の準備をしておきましょう。

  • 就業規則・給与規定の整備
  • 従業員情報の収集
  • 勤怠管理

実際の計算は、以下の3ステップで行いましょう。

  1. 給与総額の算出
  2. 保険料の算出
  3. 税金の算出

代行サービスや計算ソフトを使うと、上記の作業が効率化します。 ぜひ、円滑に給与を計算する参考にしてください。

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