自社の理念や方向性にマッチした研修会社を選ぶ
OJTや社員のだれかを講師にした社内研修もありますが、時には、外部から講師を招いたり、研修プログラムそのものを研修会社に委託したほうが効果的な研修になります。では、研修会社はどのように決めていくのがいいのでしょうか。

現在、研修を専門に行っている会社は数多くあります。また、研修会社には長年の実績を積み重ねている会社も多くあります。
一概に長ければ良いというわけではありませんが、多くのノウハウを持っていることが考えられます。
研修と合わせてコンサルティングを行っている会社もあります。社員研修に絡めて人事評価制度の構築等、総合的にコンサル業務を含めての企画を考えている場合は、そういう会社も有効であると考えられます。
企業には経営理念や組織風土がありますます。そして、社員にはそれらを理解し実践してもらいたいと願っています。この経営理念や組織風土の基に、社員に対して必要な教育訓練を行っていこうと考えます。
つまり企業は、自社の研修ニーズや目的にふさわしい研修を選んでいく必要があります。
まずは、Webサイトでどんな研修会社があり、研修がどのような内容になっているか、また対象者はどうなっているか等々を調べてみて下さい。
また、研修会社により得意な分野を持っていたりするので、複数の研修会社を比較してみるのもいいでしょう。
研修会社のWebサイトでは実際に受講した人の感想などが見られる場合は参考にしてみるのもよいでしょう。

研修会社の詳細を調べていく中で、自社の求めるものと一致するような、もしくは自社の人材育成と方向性が同じであるような研修がきっと見つかるはずです。
仕事観や経営哲学といった軸となる部分がずれてしまっている研修では、せっかくお金をかけて研修を受けてもらっても、その後の効果が期待できないものとなってしまいます。軸となる部分をしっかりと見極めることが大事です。
また、継続的に行っていくことにより、レベルアップが図れる研修もあります。社員のレベルアップを積極的に進めていきたい場合は、体系的に組まれている研修を継続していくのが望ましいと考えられます。
もし個別で研修会社に依頼するような場合は、企業側の意向をしっかり伝え、期待できる効果を予測し、研修のカリキュラムをカスタマイズしていくことができるような研修会社を検討する必要があります。
最も効果的にそれらに対応できる研修会社を選び出し、双方の意見をすり合わせ、打合せを重ねて取り組んでいきましょう。
研修の費用対効果を検証することも必要です。
さらに、研修実施後のフォローアップがどうなっているかも確認しましょう。
- 企業の仕事観や経営哲学とマッチしているか?
- 研修のカリキュラムをカスタマイズできるか?
- 費用対効果はどうか?
- 研修後のフォローアップはどうか?
企業が社員を研修に参加させるということは、その後の成長や効果を期待しているからです。実際、研修に参加している中では、参加者は多くの気づきや学び、モチベーションアップを感じているのに、いったん職場に戻ると研修の時との温度差により、せっかくのプラスの効果がうまく伝えられなかったり、また以前の状態に戻ってしまうということがよくあります。
そうならないためにも、研修後には必ず報告書の提出をルール化し、社内へのフィードバックを積極的に行っていくのがいいでしょう。研修参加者を講師として社内研修会を実施するということも有効的といえます。
執筆:日本ES開発協会 社会保険労務士 山崎 智美
リンク先 http://www.jinji-es.com/
【バックナンバー】
ポイント1:参加者が自ら進んで受けたいと思わせる
ポイント2:自社の理念や方向性にマッチした研修会社を選ぶ
ポイント3:目的と受講者を具体的に想定したプログラムづくり