実践マネジメント心理学

第52回:次の20年のマネジメントを考える(「ヒト」「時間」活用準備編)

「仮説・検証・実行のサイクル」と「育成サイクル」を正しく、早く回すこと。

この「PDCA」「1on1」「フィードバック」に、どんなエッセンスが内在しているのかと言えば、要するに、ひとつは、仮説・検証・実行のサイクルをなるべく骨太に効果的に、できれば高速回転させたい、ということ。
もうひとつは、人材育成を効果的に、可能な限りこれも高速で推し進めたい、ということがあります。

このようにこれらが流行っている理由を解説したものは(少なくとも私が見まわした限りでは)ありませんが、実際の各社のマネジメント現場、経営現場を日々見ていて、一方でなぜいまこれらの手法に改めて原点回帰してきたのかを読み解いてみますと、これが正解ではないかと感じています。

面白いですね。
かつてこれらが導入(流行)して以降、経営戦略やマネジメント手法も百花繚乱、80年代、90年代、2000年代、そして2010年代と、すそ野が広がりました。テキストも多く出版され、ビジネススクールも増え、コンサルティング会社も珍しい存在ではなくなり、高度化・細分化された各種のフレームワークやメソッドが量産されてきました。

手を変え品を変え、方法論が提出されブームとなった後に、2000年代に入ってからは、戦略フレームだけでは(当然ですが)駄目だ、実行こそが大事だ、ということに欧米のMBAスクールが言い出し(普通に冷静に考えれば、これもしごく当たり前のことなのですが…)「エグゼキューション(実行)」と「リーダーシップ」が喧伝されるようになりました。

そしてここへきて、「PDCA」「1on1」「フィードバック」。
時代がぐるっと回って、元に戻った感じですね。

しかし、良いことなのではないかと思います。当たり前のことをちゃんとやる。それが一番の近道とは、古今東西の各界成功者が等しく述べていることです。

「ヒト」と「時間」活用の最初の一歩、PDCAをしっかり回し、上司と部下と、あるいはプロジェクトリーダーとプロジェクトスタッフとの1on1でPDCA状況を確認、フィードバックを行い、仮説検証と実行のサイクルを回し続ける。可能な範囲で、それを高速回転化する。

このことで、業務・事業の成功確度が向上し続け、人材が成長し続ける。

OSとしての考え方・取り組み方の土台は、これで問題ないでしょう。
次回は、この土台の上で、各論で私たちが着手したいことなどについて見てみたいと思います。

(続く)

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