実践マネジメント心理学
こんにちは、株式会社 経営者JPの井上和幸です。 このコーナーでは、マネジャーの皆様が日々のマネジメントで役立てて頂ける実践的な心理学の理論と活用法、「科学的に上手くやる、人・組織の方法論」、をご紹介してまいります。 前回から「次の20年のマネジメント」について皆さんとともに考えていくシリーズを開始しました。今回は、その第3回、「ヒト」「時間」活用準備編です。
前回、経営資源である「ヒト」「モノ」「カネ」「チエ」「ジョウホウ」といったものの中で、「チエ」や「ジョウホウ」にはリソースの差別化的価値はなくなったこと、「カネ」や「モノ」も調達コストが激減していて、かつてほどはそれが差別化要因にはならなくなっていることを確認しました。 今、私たちが最も意識し、投資、運用の工夫をすべきリソースは「ヒト」と「時間」(活用)なのだ、というお話しでしたが、さて、これを考えていくのに、今回から幾つかの方面から切り込んでみたいと思います。 私はこの「ヒト」と「時間」の活用をいま考えるにあたり、世の中的なトレンドにちょっと面白い流れを感じています。 それは、括って言いますと、「温故知新」ということです。 ここのところ、「ヒト」「時間」活用につながるもので注目されているのが、「PDCA」「1on1」「フィードバック」です。 『孫社長のむちゃぶりをすべて解決してきた すごいPDCA』『鬼速PDCA』『ヤフーの1on1』『シリコンバレー式最強の育て方 1on1ミーティング』『実践!フィードバック』など、最近発刊されたビジネス書でもこれらのタイトルが並びます。 「PDCA」も「1on1」も「フィードバック」も、もともとは1950年代~60年代に開発され導入された、“高度経済成長期の日本的”マネジメント手法です。今回の趣旨からは少し外れますが、最近稲盛さんが自著で取り上げた「コンパ」などもそうですよね。 これらの手法が改めていま、注目されていることに、ひとつのヒントがありそうです。