マネジメントの新手法

第7回:自発的で責任ある部下を育てる 8つのステップ②~「行動が変わらなければ、成果は変わらない」~

『行動』という事実を振り返り、自己評価を促す

では、「行動に焦点を当てる」上で、具体的に、どんな姿勢で関わっていけばよいのでしょうか?
次のステップについてご説明していきたいと思います。
例えば何か月も未達成が続いている部下がいたとします。

この時、多くのマネージャーがついついやってしまうのが、『人間関係を壊す7つの致命的な習慣(第6回参照)』を用いて、「なんで未達成が続いて平気でいられるんだ!」「次はないからな」と脅したり、「やる気出せ!」「本気でやれ!」と部下にプレッシャーをかけ、行動変容を強制することです。
それに対してリード・マネージャーは、頭ごなしに部下を否定するのは効果的でないと知っているので、「行動を確認すること」を意識しながら、『自己評価を促す』ような関わり合いをしていきます。

例えば、「今月こそ達成してほしい」と伝えた時に「今まで以上に頑張ります」という言葉が返ってきたとしても、その『言葉』を鵜呑みにするのはまさにナンセンス。
「先月はどんな行動を取ったの?」と具体的な『行動』に焦点をあてて質問し、事実を確認することが重要になります。

そしてさらに、「先月の行動は、目標達成にどれくらい効果的だった?」と問いかけ、部下自身に自らの『行動を自己評価』するよう促すのです。
そうすることによって部下は言われたことをただやるだけではなく、主体的に考え、自発的に行動を変えられる人材へと着実に成長していきます。

また、マネージャーも部下の考えていることや部下の課題の本質を捉えることができ、ここまで聞いて初めて、達成に向けた具体的な計画立案や行動改善のアドバイスができるようになるのです。
情報が少ない中での一方的な指導は、マネージャーの感情を優先しているだけであって、目標達成への効果的なアプローチとは言えないことが、お分かり頂けるのではないでしょうか。

『No Action, No Change.』

実は、私のチームでも目標達成に向けて一時期苦戦したことがあったのですが、「結果を変えたいのであれば行動を変えよう」と投げかけたところ、
『No Action, No Change.』をテーマに決定し、メンバー全員が主体的に朝早めに出社、集中して仕事に取り組んでくれるようになったのです。
その結果、連続した達成をつくり出してくれています。

《リード・マネジメント》はまさに、『行動』という事実に焦点を当て、『行動』を変えることで成果を変えるマネジメントだからこそ高い効果を確実に上げることができるのです。

《リード・マネジメント》の第2、第3のステップ、
2.行動(=事実)を確認する
3.自己評価を促す

部下との良好な人間関係を前提としながらも、具体的な行動変容を生み出すこのアプローチを皆様の現場でもお役立て頂ければ幸いです。


【バックナンバー】

和泉 大 著者:和泉 大 アチーブメント株式会社 コンサルタントマネージャー    
早稲田大学卒業後、数社を経て大手上場IT企業に入社。トップセールスを経て、入社後わずか10ヶ月、当時グループ最年少で子会社の取締役に就任。
その後、理想の組織作りへの強い想いからアチーブメントに入社。大手企業を中心にコンサルティングを手掛け、管理職研修だけで既に2,000名以上に実施。平均満足度は98.2%という高い数値を誇る。「日本のマネジメントの常識を変える」をビジョンに、自らもマネジャーとして活躍中。
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