比較して選定を!給与計算業務はシステム化?BPO?

給与計算業務はシステム化?BPO?

給与計算業務は、経理担当者にとって煩雑で手間のかかる作業です。少人数の組織などは、給与支給日前は、給与計算に追われてほかの業務に手が回らないということも多いでしょう。一方で、給与の支払いミスや遅配は、企業の信頼性を揺るがすことにつながりかねず、正確性と確実性が求められる作業でもあります。

昨今、大企業を中心に煩雑な給与計算をシステム化して工数を短縮したり、業務自体を外部業者にアウトソースする「BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)化」などの動きが広がっています。今回は、給与計算業務のシステム化やBPO化について、それぞれの違いやメリット・デメリットなどを見ていきましょう。

iconシステムとBPOの違い

まずはじめに、給与計算業務をシステム化をするとどうなるのか?BPOするとどうなるのか?を比較しましょう。

icon給与計算のシステム化

給与計算業務は、給与処理・賞与処理、社会保険処理・社会保険更新、年末処理、明細書発行など、多岐に渡ります。保険料の利率なども年度ごとに変更されることがあるので、正しく処理をするために、法令改正などを一つずつきちんと把握しなくてはいけません。

こうした煩雑な作業全般をソフトウェアの導入によって一元化して、手作業から自動化するのが、給与計算のシステム化です。

icon給与計算のBPO

BPOとは、自社の業務プロセスを外部企業に委託することを指します。企業の売り上げに直結する業務を「コア業務」といい、それ以外の間接業務を「非コア業務」といいます。BPOによって非コア業務を切り離すことで、企業はコア業務に専念できるようになるのです。

給与計算の場合は、毎月の賃金総支給額や社会保険料の徴収額決定といった部分から、マイナンバーの管理、年末調整といった業務まで、BPOによってアウトソースすることが可能です。

欧米では給与計算の外部委託は広く行われていますが、日本では、人事関連の業務を社外には出したくないと考える企業が圧倒的に多く、これまであまり普及してきませんでした。しかし近年、ビジネスのグローバル化などで事業環境が厳しさを増す中、コア業務に専念するために、BPOを活用する企業が増加しています。

icon「作業を誰が行うのか?」が比較ポイント

ここまで、給与計算のシステム化とBPOの違いについて述べました。簡単にまとめると、システム化は「給与計算業務を自動化するだけで、作業自体は各自」で行い、BPOは、「給与計算という業務自体を外部に委託」するということになります。

iconシステムとBPO、それぞれのメリットとデメリット

では次に、それぞれどのようなメリットやデメリットがあるのか解説します。

icon給与計算業務をシステム化するメリット

システム化のメリットのひとつに、業務量の平準化があります。締め日に社員全員のタイムカードや勤怠簿などを回収し、そこから給与支給日に向けて集計作業を行う……となると、どうしても締め日後に業務が集中しがちです。

そのため、冒頭でも述べたように、給与計算業務以外の作業に着手できない、業務が回らないという事態が発生してしまいます。一方、システム化によって給与計算と勤怠管理を連携することで、リアルタイムに給与が計上されるので、締め日後の作業がぐんと楽になるはずです。

2015年10月から、日本在住者全員に12桁の固有の番号が配布される、いわゆる「マイナンバー」制度が開始されました。すべての企業は、給与支給や社会保険料の徴収などのために、従業員を始めとする関係するマイナンバーをすべて収集・管理しなければなりません。

政府から、マイナンバーの管理に関するガイドラインが発布されており、企業などに対しては、物理的安全措置や技術的安全措置が義務付けられています。企業のコンプライアンスに対する締め付けが厳しくなる中、手書き入力や帳票での保管といった従来の管理方法よりも、システム上で一元管理するほうが、セキュリティ的にも優れているのは明らかです。

icon給与計算業務をシステム化するデメリット

一方、システム化のデメリットとして、導入費用があります。システムを導入すると、購入費用のほか、法令改正などに対応するための保守費用が必要になります。ただ、給与計算を手作業でやっていた場合の人件費も固定費ですから、先に挙げたメリットと合わせて、どちらが有効か検討すべきです。

icon給与計算業務をアウトソースするメリット

給与計算業務をどのように行うかについてついて考える際には、情報漏えいリスクも念頭に置く必要があります。給与計算などの個人情報に密接する業務を外部委託すると、漏えいリスクが高まるイメージがあるかもしれません。しかし、昨今の情報漏えい案件を見ると、社内の重要データにパート社員や派遣社員などの非正規社員がアクセスしていたことで発生した案件も多く見られます。

給与計算を内製化している企業の中には、月末や年末などに繁忙期が発生するため、パート社員や派遣社員で雇用の調整をしている企業も多いのではないでしょうか。BPOを利用するメリットとして、業務をすべて専門業者にアウトソースすることで、セキュリティ面での懸念が少なくなるという点があります。

icon給与計算業務をアウトソースするデメリット

一方、BPOのデメリットとしては技術の継承問題があります。

給与計算業務を完全にアウトソース化してしまうことで、社内に税務や社会保障制度に通じた人材がいなくなり、これまで社内で培われたテクニックのほか、法令改正に関する知識もアップデートされなくなってしまいます。また、ちょっとした疑問点などが発生した場合なども、社内の担当者に問い合わせるのと、外部事業者では、レスポンスのスピードに差が出るのは明らかです。

iconまとめ

給与計算のシステム化とBPOには、それぞれメリット・デメリットがあります。
自社がどのような目的に基づいて給与計算業務をデザインしたいのかをきちんと把握することで、導入に関する失敗を減らすことができます。

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