実践マネジメント心理学

第49回:100年時代のキャリア戦略(後編 その2)

【実践マネジメント心理学】 第49回:100年時代のキャリア戦略(後編 その2)

こんにちは、株式会社 経営者JPの井上和幸です。
このコーナーでは、マネジャーの皆様が日々のマネジメントで役立てて頂ける実践的な心理学の理論と活用法、「科学的に上手くやる、人・組織の方法論」、をご紹介してまいります。
前回まで3回、いま話題の「100年時代の人生戦略」の中で、私たち上司世代は今後、どのようなキャリア戦略が必要なのかについて考えてきました。今回はその結論まとめです

登頂制覇。そして更に高き山を目指す。あるいは、山を降り、別の平野を目指す。

40代からは、「登頂制覇、そして更に高き山を目指す」時期。そろそろ何かしらの山を極めた経験をする時期です。そして、それに満足せずに、さらに高い山を目指すべき時期でもあります。

この時期にいる方には、ぜひ組織長として、あるいはプロジェクトリーダーとして、なにかひとつ以上達成した実績を持てるよう努めて頂きたいですね。

それをやり遂げた人は次の山、次の山へとチャレンジを続けたいところです。同じ山を登ることの繰り返しではいけません。別のジャンルの山、もっと大きな山へと歩みを進めていきましょう。

ちなみに40代になると、「頂上に立つ人」(=「社長になる人」)が続々と現れます。より高みを目指そうという人は、50代半ばまでに社長デビューすることを目標としてください。

そして、50代、60代については、正直まだ時代が追いついておりませんので、現状および近未来の予測からコメントします。

おそらく今後5年から遅くとも10年以内には、これまで述べてきた環境要因から、50代、60代の一般的な働き方は現在の40代と同じものとなるでしょう。
そういう意味では40代での「登頂制覇、そしてさらに高き山を目指す」と考えていただいた方がよいかと思うのですが、現状ですと「一旦山を降り、その上で平野から山を見守る」ともいうべき状況が多いと言えます。

役職定年となり、最前線で引っ張る立場から、下の世代を後ろから見守る、支えるというような役割を求められることが多くなっています。

これはこれで、とても大切なことであり、重要な役割です。次の世代にノウハウや価値観を伝承していくことで、私たちの社会や経済は継続、発展していくのです。

もうひとつは、「山を降り、別の平野を目指す」というパターンです。セカンドキャリアとして、別のもう少し業務負荷の低い職業や独立・開業を目指す。

研究職や著述業となるなど、事業最前線からは引きながら、発信や貢献を行う仕事に就くというのも、生涯現役プレイヤーを目指すならとても魅力的なロールです。

もちろん、40代までに極めてきた事業リーダーとしての力を集大成し、経営トップとして60代、70代以降も活躍される人は、今後ますます増えることが予測されます。

若手経営者とは異なる、多くの時代を見てきた世代だからこそできる経営、マネジメントスタイルというものもあります。

以上が、理想の世代別キャリアアプローチです。 

20世紀の企業社会であれば、「自分のキャリアは会社任せ」でもよかったかもしれません。定年という波止場まで会社が道案内してくれた時代、それはそれで、ひとつの幸せな生き方だったと言えるでしょう。

しかしもはや、そこまで保証してくれる企業はないという事実を、認識するべきです。言われたことしかできない、会社経営に貢献することのない人材を養っておける余裕は、残念ながらどの企業にもないのです。幹部なら、なおさらですね。

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