人事の打ち手

第14回:管理職と社内政治の関係

【人事の打ち手】第14回:管理職と社内政治の関係 (高城 幸司)

社内政治という言葉があります。この言葉を聞くとネガティブな印象を受ける方が多いかもしれません。この社内政治とはどういうものなのか?また、社内政治は企業にとって必要なものなのか?

この章では言葉の定義を解説しつつ、その必要性に迫ります。

管理職に求められる調整=バランス力

昨年度に出版した『社内政治の教科書(ダイヤモンド社)』が好調に売れているそうです。

本書は「課長から」というサブタイトルがついています。やはり、社内政治が求められるのは課長=管理職あたりと考えてのこと。管理職は「ミドル層」とも呼ばれ、上層部(トップ層)と部下(現場層)の間に挟まれて調整役が求められる存在です。この調整役こそ、専門的なスキルが求められる仕事。簡単ではありません。

調整においてめざすゴールは同意=コンセンサスを得ること。お互いに違う利害や視点からの主張を聞き、納得感が高い「落としどころ」を探ります。ときには落としどころがみつからず、調整が困難になる場合もあります。そのようなときは調整役として失格の烙印を押されて、管理職としての評価を下げることになる可能性もあります。

あなたが言うのであれば仕方ないと言わせるには?

調整役として与えられたミッションは意外と責任重大なのです。ゆえに、失格の烙印を押されないために「あなたは言うのであれば仕方ない」と相手に思わせる、人間関係の構築が必要。合理性を超えた、信頼の賜物と言えるかもしれません。

では、この信頼を築くにはどうしたらいいのか?「自分は○○と考える」と相手が共感できる大義(あるいはビジョン)をもっていることが重要。ところが調整役はお人好しであればいいと思い込んでいる人がいます。それは、大きな誤解。大儀なくして人は動きません。

ゆえに大義を語り、同意を得ることが重要なことであると認識いただきたいのですが、これこそ社内政治です。管理職は社内政治を行使することで、重要な任務を果たせる可能性が高まることを理解してください。

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