実践マネジメント心理学

第6回:新卒採用の人気企業ランキングから、企業選択ポイント・御社が本当に伝えなければならない点を考える

【実践マネジメント心理学】第6回:新卒採用の人気企業ランキングから、企業選択ポイント・御社が本当に伝えなければならない点を考える(井上 和幸)

こんにちは、株式会社 経営者JPの井上和幸です。
このコーナーでは、マネジャーの皆様が日々のマネジメントで役立てて頂ける実践的な心理学の理論と活用法、「科学的に上手くやる、人・組織の方法論」、をご紹介してまいります。

年明けで人事関連職の皆さまは新卒採用活動に追われる日々だと思います。
これからGW前まで、他の業務や春には異動人事・新人受け入れなどもありつつ、怒涛のスケジュールに追われる期間。
第6回は、新卒採用について、ちょっと考えてみたいと思います。

人気企業ランキングの、3つの過ち

これは今年の就職サイト運営主要各社発表の「人気企業ランキング」です。

ダイヤモンド社調べでは、文系男子の人気ランキングは、1位三菱商事、2位住友商事、3位三菱UFJ銀行でした。

そのときどきの時代の気分や価値観を著しているところもあろうかと思います。

美人投票には美人投票なりの意味もあるには違いありません。
しかし、これを学生たちが自分自身の就職先選びに当てはめることには、次の3つの過ちがあると、私は考えています。

1.視点的過ち
消費者の視点を脱することができないのが、学生が見る「人気企業ランキング」。ユーザーとして好感度の高い企業と、働く職場として魅力的な企業は、当然異なる。
2.評価軸的過ち
また、そもそも、人気企業ランキング、ということ自体がおかしい。Aさんにとってよい会社とBさんにとってのよい会社は違う。「誰にとって」「どんな人にとって」の評価軸がない。
3.時間軸的過ち
もうひとつ、時間軸を考えていない。自分にとっての入社後10年後、20年後、その会社、業界はどうなっていると思われるのか?今入社したいと思っている会社は、なぜ輝いて見えるのか?それは今後も同様なのか?

新卒入社とは、一部の専門職を目指す人たち(例えばアナウンサー職や特定の資格職など)以外は、今後も“就職”ではなく“就社”であり続けるでしょう。基本的にはポテンシャル採用であり、厳密に職種を規定されないまま入社していきます。

つまり、新卒入社とは、「職業」ではなく、「会社」を選んだ結果なのです。

最初に選ぶのが職ではなく会社である限り、結局のところ、自分にとっての“いい会社”は、「自分軸」×「時間軸」を入れて、将来をシミュレーションして決めるしかありません。
すべてを新卒入社の段階で読み切ることなど、誰にも不可能なのです。

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