実践マネジメント心理学

第14回:プリフレーム:それは「質問」か、「詰問」か?

【実践マネジメント心理学】第14回:プリフレーム:それは「質問」か、「詰問」か?(井上 和幸)

こんにちは、株式会社 経営者JPの井上和幸です。
このコーナーでは、マネジャーの皆様が日々のマネジメントで役立てて頂ける実践的な心理学の理論と活用法、「科学的に上手くやる、人・組織の方法論」、をご紹介してまいります。

第14回は、上司の「質問」が意図通りに部下に受け取られない際の対策についてです。

「なんで自分の意見を言わないんだ?」

「いいか、一人ひとりが知恵を出し合えば、もっと効果的な営業アプローチが生み出せるはずだ。みんな、遠慮せずに、お互い、率直に意見を出し合おうじゃないか!」

そういった部長のあなたは、どかっと椅子に座り、「さあ、どいつでも、意見を言ってきてみろ」と言わんばかりに全員を見渡します。

じっくり営業ミーティング。部会の会議室に、沈黙が漂います…。

「なんだ、お前ら、アイデア誰もないのか?」
しょうもないなと言わんばかりに、あなたはホワイトボードへと歩いていき、「いいか」と“戦略1”とマジックで書きなぐりました。

(「今日もか…、また始まった」)、最前列のリーダー達が目配せを始めます。

「質問」か、「詰問」か。相手の“捉え方”のお膳立てを整える

メンバーに主体性を持たせたい、上司であるあなたはそう思って、いつも会議で「遠慮なくどんどん意見を言うように」と促します。
しかし毎回さしたる発言も出ず、(なんだ、結局どいつもこいつも自分の意見を持ってないんだな。まったく、困ったもんだ)と失望し、 「いいか、良く聞け」と自分の発言を始めるのがあなたの常です。

それは、部下たちの中に、「結局は部長の言いたいことを聞かされるだけだ」「たまに何か言っても意見を否定されるのが落ちだ」という【フレーム】ができているからです。

人は(あるいはその集合体としての組織は)、過去の繰り返しから作り上げられた「先入観」(偏見と言ってもよいでしょう)を持っています。
その土台の上で、「先入観」と異なるメッセージをいくら頑張って発したとしても、効果は基本的に皆無でしょう。

そんなときに、上司のあなたがまずやらなければならないのが【プリフレーミング】なのです。

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